【エッセイ】誰でもない誰か

匿名性。

特定の誰でもない誰か。

固有名が不明な何者か。

の人生のワンシーン。

 

たとえば、ジム・ジャームッシュのコーヒー&シガレッツやナイト・オン・ザ・プラネットのような。ジャームッシュの映画はむしろ理想の短編小説のようだ。

 

インターネットが普及した先に

なぜか匿名性をネガティブに評価して

固有名を礼賛する傾向が出てきている。

 

誰もが名が売れることに躍起になっている。

くだらない動機のためだ。

あるいは正しさの押し付けや

たんなるマウントをとるため。

 

匿名でいいし、何かを剽窃してもいいと思う。

自由とはそういうものであって、

固有名の特定や、著作権保護のようなものは自由とは反対の理念のもとに規定される。

 

正しくなくてもいいし、

優等生でなくてもいい。

正しくなければならない、

優等生であるべきだ

という現代の風潮は自由の理念とは反対の方向へ向かっている。